建築デザイン学科トピックス

土木技術者向けに免震・制振技術を講演(建築デザイン学科)

2013-12-02

「土木向けに免震・制振技術の説明会開催」
古田研究室報告(11)

建築デザイン学科  土木業界のコンサルタンツ会社さん向けに、自然環境工学科羽野先生御協力の下、平成25年11月28日(木)鹿児島市内において免震・制振技術の説明会を開催しました。大都市を中心として、ダンパーを適用した橋梁制振化が増えてきており、鹿児島県下においても橋梁の耐震補強工事に適用できないかとの主旨で開催しました。
 御参加頂きましたコンサルタンツ会社の方々は下記の通りでして、当校の卒業生も元気な姿で出席頂き、誠に頼もしく今後の更なる御活躍を期待したいと思いました。今回御参加頂きました方々には、終了時刻が夜になってしまったにも関わらず熱心に説明をお聞き頂き誠に有難うございました。

 さて、今回の説明内容ですが、先ずは橋梁制振向けに中国の公的材料試験機関である上海材料研究所(SRIM)が開発した粘性ダンパー(図1)を紹介。建築免震用としては、(一般社団法人)日本免震構造協会材料性能評価委員会において(株)高環境エンジニアリング((株)フジタ関係会社)と共同で性能評価を受け、国土交通大臣認定番号:MVBR-0445を取得しています。本粘性ダンパーは、シリンダー、ピストンで構成され、シリンダー内部に粘性体を密閉封入しています。ピストンがシリンダー内部を移動する際に、速度に応じた抵抗力(減衰力)を発生する機構となっています。特性の概要を図2~5に示します。中国では既に50物件以上の橋梁への設置実績があり、韓国、台湾でも採用されています(写真1,2)。日本では、今年度神戸新交通ポートアイランド線耐震補強工事への採用が決まり、今後の適用増が期待される粘性ダンパーです。SRIMには何度か足を運び、実際の製造工程、試験状況を確認しており、非常に品質確保されているダンパーと認識しております。
 次に、橋梁向けの免震支承を紹介し、今後の改修工事への適用可能性を検討しました。東京ゲートブリッジに設置された免震支承(図3)を紹介した際にはその大きさに驚き、どのように製造してどのように性能確認しているのか興味深々でした。配布しました資料は(株)ビービーエムの協力を得ました。ここに御礼申し上げます。

 今後の橋梁においても、建築同様益々の免震・制振化が図られると思います。第一工業大学としては保有している技術・ノウハウを社会貢献の位置付けで提供させて頂きます。今回の説明・勉強会はその一例です。ご要望がありましたらお気軽にご一報お願いします。

【御参加企業(あいうえお順)】
 ・株式会社アジア技術コンサルタンツ
 ・三州技術コンサルタント株式会社
 ・株式会社建設技術コンサルタンツ
 ・株式会社大進
 ・株式会社日峰測地
 ・株式会社みなもとコンサルタント
 ・株式会社南日本技術コンサルタンツ
図1 ダンパー概要図
図2 免震用ダンパー減衰力-速度関係
図3 制振用ダンパー(α=0.3)減衰力-速度関係
図4 免震用ダンパー基本特性試験結果
図5 繰返し耐久性試験結果
写真1 東海大橋主通航孔橋
写真2 ダンパー設置部分
写真3 東京ゲートブリッジ((株)ビービーエム提供)